もしも、許されるのなら。
席に着いてからも、皆は私を見てる。

……怖い。

でも、早織ちゃんたちがいるから……






「帰ろうか…涼香。」
「うん…」

でもお兄ちゃんと約束してるんだよね。

―ガラッ

え?!
お兄ちゃん!!

…何で……


「てめぇら…ふざけんなよ!!俺の妹に何かしたらただじゃおかねぇからなっっ!!!」

更に何かを聞いたのか、お兄ちゃんの顔はかなり怖かった。

怒りをはらんだような顔…
初めて見たよ。


…でもね、お兄ちゃん

嬉しかったよ。嬉しいのは事実だけど、これで全てがおさまるわけじゃないよね…

綾乃たちから、嫌がらせされるかもしれない。


頑張るしかないんだよね…



味方がいるなら大丈夫。そう自分に言い聞かせることしかできなかった―…。






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