夢奏-ユメカナデ-
冬
ただの息抜き
ピンポーン―…!!
「ありがとうございました~」
「寒いなぁー…」
俺は白くなる息を見ながら呟いた。
俺は安達恭平(アダチキョウヘイ)慎門(シンモン)高校2年生、ちなみに野球部キャッチャー。
暇だし腹減ったからコンビニに来たんだけど…
「マジで風邪引きそう!!」
手を摩りながら歩いていると空に光る月が見えた。
普段月をジッと見る事なんかないから、その澄み切っている月がやけに綺麗に見えた。
「月、、綺麗だな…」
そう言った時、どこからともなく、その月のような澄み切った声が聞こえた。
どこから聞こえてくるんだ?
どーせ帰るだけだから行ってみようかな~!!
俺は声の聞こえる方向へと足を進めた。