First Love
「お前さぁ…3年の時かっちゃんにバレンタインあげたんだってなぁ」
「へっ!?なんで…えっ…誰から聞いたの!?ってかなんでその人の事知ってるの!?」
言ってきたのは、同じクラスの男子だった。
「本人から聞いた。なぁ?真司」
「おぅ。俺も聞いた」
「えっ…だから、なんでその人の事知ってんの!!」
あたしが少しキレ気味で言う。
「野球でさ、この前練習試合やったんだょ。そん時に、おまえの話しんなってそれで出てきた」
そうぃぇばこいつら…少年野球やってたょな。
あの人もやってたっけ…。
確か一回だけユニフォーム姿を見掛けたことがある。
それでか…。
「中学入ったら学校一緒だなぁ」
真司がニヤニヤしながら言ってくる。
こいつは性格悪ぃ!!!!
「もぅ好きじゃないし…もぅ好きになんかならなぃし」
まさかその言葉を撤回することになるとは、その時、思いもしなかったょ…。



「いつまで寝てる気なの!!起きなさぃょ!遅刻するゎょ!」
うるさぃなぁ…。
わかってるょ…。
いつもとなんの変わりもない朝。
ただ、今日からあたしは中学生。
新しい制服に袖を通す。
ズシリと重たい制服で、少し大人に近づいた気分になった。
それにしても…スカート長いょッ。
ありえなぃ。
入学式だと言うのにスカートを校則ギリギリにする。
あたしが今日から通う学校は、真面目ッ子が多いのか、先生が厳しいのか、校則を破っている人がほとんどいなぃ。
スカートは膝丈だし…。
靴下は、白ソクにワンポイントなし。
ダッサイ制服。
顔を洗って、髪をとかす。
あたしは、胸の少し上まである髪の毛をポニーテールにした。
今日は入学式。
新入生約300人、全員の名前を呼ぶらしぃ。
しかも…返事付きで。
ボーとしながら歯を磨いていると、家を出なきゃいけない時間をとっくに過ぎていた。
「うゎッ…ヤバィ!!」
あたしは、ダッシュで家を出た。
少し走ると、遠くに手を振っているュミが見えた。
「林ちゃん〜」
「ュミ〜ごめん↓↓」
「ほんとだょッまったくぅ〜」
ュミは、サバサバした性格の女の子。
綺麗だし、スタイルもいいし…羨ましいかぎりなんです↓↓
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