妄想LOVER
「……リン。」
小声で呟いてみた。
「えっ? 何? もう一回言って?」
「リン!! あんたはリン!!」
「お、結構いいじゃん。」
「そう、"不倫"のリン!!」
「何だよ、ソレ…」
ちぇっ、って落ち込むリン。
悔しいけど、かわいい。
だって、あたし不倫してんだもん。
妄想で。
真耶、ごめんね。
あたし、彼氏いるのに逃げ場に逃げてる。
真耶にとっては茜より最低だよね。
「でもいいや。ありがと。
じゃ、早速呼んでみてよ。
"リン"ってさ。」