ずっと好きだったから。
緊張
なんやかんやいってC組の前についた。
佳奈美に牧を呼び出してもらい久しぶりに牧と一対一で顔を合わせて話すことになった。
もうドキドキが止まらなくて今にも死にそうなくらい。
かといって牧は私のドキドキに気づくこともなくいつものスマイルで立っている。
私きっといつか告白する時今以上にドキドキするんだよね。
そんなことを思いながら一分一秒が過ぎてゆく。
『どうしたん?』
牧の一言で我に返った。
(そうだそうだ。日程を聞かないと)
『あんなあ、夏休みに試合彩と見に行きたいねん。やから日にち教えてほしいねんけど・・』
一瞬沈黙になる。
どうしよう嫌われたかな、
『うそ?!まじで?
てか今言われてもわからんなあ・・』
『そうやんなそうやんな。ぢゃあまた決まったら教えて??』
そういって去ろうとした時牧が
『ちょっとここで待っといて!』
と叫びながらどこかへ行ってしまった。
一人取り残されてしまった私。
牧どこ行っちゃったんだろう・・
でも牧はここで待っといてって言ってくれたから、
牧との約束は絶対に破りたくない。
・・・
どれくらいの時間が立っただろう?
ずっと立っているから足が疲れている。
だいたい今で5分くらい。
牧まだかなあー・・
その時スリッパで階段を駆け下りてくる音が聞こえた。
(牧だ!)
好きな人って後ろ姿や足音だけでわかる。
肩で息をしている牧はダッシュしてきたみたい。
そこから牧が呼吸を整えるように息をついて
『12日に試合あるって!
うちの学校でやで☆
ちなみに9時30分からやって~!』
うそ・・
誰かに聞いてきてくれたの?
顔に書いてあったのかな?牧が
『ダッシュで顧問の先生に聞いてきた!
頑張るから見に来てな!』
うそでしょ?!
やばいやばい。
がちで泣きそうだよ~・・
うちのたまにわざわざ走ってまで
聞いてくれた牧の優しさにまた惚れてしまったんだ。
こんな風に1日1日少しずつ好きになっていくんだよね。