図書室の恋
「メールの返信もくれないし、
ここで会ったときも一瞬見て、目ぇそらすでしょ。
俺なんかした?」
思わず絶句した。
私が彼のことを気づいていながら、
あえて無視していたことを、彼が知っていただなんて。
“そんなことない”といって誤魔化したかったけれど、
彼の真剣な瞳がそうすることを許さなかった。
「…、私の気持ちの問題。」
彼の眉間にしわがよる。
「俺、うざかった?
毎日メールして、
…そうだよな、確かに改めて自分で考えると俺ウザいな…」
もしかして、誤解されてる?
違う、と示すように首を左右に振った。
彼がえ?と小さく疑問をつぶやく。
「じゃぁ、どうして?」