図書室の恋



でも、ベタ甘に男子は興味あるのかな…
と思ったけれど目の前の彼は嬉しそうに、
俺もこの作家、好きなんだと言った。


「え?でも、この人の話の筋の一つはベタ甘じゃん。
男子もそういうの読むの?」

「まぁ。
というか、俺は甘―いのもけっこう読める。

この人は恋愛だけじゃなくて戦闘シーンとかあるから読みやすいしね。」
「そうなんだ!」

たまたま会った人が
同じ作家を好きだというのはすごくうれしい。

それが男子でも。

いや男子だからこそかな…。

「ちなみにどれ読んだ?」
「んー、全部読んだと思う。」
「本当!?私も読んだよ。
一番すきなのは、雑草の話かなぁ」

「あぁけっこう最近の?
あれはめちゃくちゃ甘ぇよなー。女子が好きそう。

俺は初期の三部作。」
「初期のは、戦闘色強いもんね。」

やっぱり、男子は戦闘色が強いほうが読みやすいみたい。

ちなみに私が上げた本は
あの作家のわりには戦闘が全くない本。


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