好きと嫌いの境界線



  「おい
  聞こえてるー??」


呼ばれているのは私、
桜木 郁加<サクラギ フミカ>


  『おーい 聞こえてっかってば-?』


呼んでいるのは
同じテニス部の
佐久間 陽太<ササキ ヨウタ>


― 只今.部活が終わり
一緒に帰っている所です ―


なんでこうなったかと言うと
小学校からの付き合い
友達歴7年.

酒井 まりな


が.私を置いてとっとと
帰ってしまったときがあり
その時をきっかけに…


 「だから.おいってばー」


うっさいな~
返事するの忘れてたし


 「んー.なに??」


 「何ってひどくね??
 優しい優しい佐久間くんが
 せっかく一緒に
 帰ってあげてるのにさあ~」


さっきの続きだけど
佐々木くんはいい人だ
私が帰りが1人だと知って
一緒に帰らないかと
誘ってくれたからだ
私は夜1人で帰ることが
怖かったので
その誘いを快く受けた


しかし佐々木くんってば
こんなノリで…
毎回こんな発言をしてくる
確かに優しいしありがたいが
毎回毎回言われるとウザったく
なるわけでして…

 「うん.そうだね」

なんて適当に
あしらっちゃってます




< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop