やっぱり君がいい
「み〜なちゃん♪早瀬君が未奈の事見てますよ♪」
「え!?」
「うっそだよ〜♪」
「もう…綾ったら…」
この子は中山綾。
しっかり者であたしの親友。
「ごめんごめん。でも、未奈って本当に早瀬君
好きだよね〜。」
「そりゃそうだよ!
早瀬君以上の人なんていないよ!」
「え〜、あたしのタイプじゃないから分かんない。」
「綾のタイプって…
そういえばどんなの?」
「あたしはねー、もっと
ワイルドなのがいい♪」
「ワ…ワイルド……。」
綾って変わってるな…。
―キーンコーンカーンコーン
ふぅ…やっと今日も終わったぁ〜!
「未奈〜帰ろー」
「うん、そろそ…」
「高橋」
ん?と思って声の主の方を見てみると
担任が立っていた。
「何ですか?」
「お前、今日の日直の仕事またやってなかったろ。
今日残ってこれちゃんとやれよ」
へ……?
あ、もしかして帰れない…?
くるっとまた綾の方を向いて
「綾〜♪手伝って…」
「お断り。今日は道端勇人のドラマ
あるから早く帰りたいの。」
うっ……
まさかの……
1人で居残り…!?