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なんだこれ…
その小さなカードのようなものを拾い上げてみる。
表面がツルツルしたその薄い緑色のカードには…
「…3―12…馬券…?」
ふと書かれた日付に視線を落とす。
「…今日のレースのじゃねぇか…」
あのサラリーマン、うっかりゴミと一緒にしちまってたんだな。
もしかしたらこの組み合わせが当たるかもしんねぇってのに。
俺はふと閉じられた扉の外を見た。
次第に明るみが増した外の景色には、分厚いコートやマフラーを身に纏った人達が慌ただしく歩いている。
まだ彼が店を出てからそんなに時間は経っていないし、追い掛けて届けてやろうかと、ほんの少しだけ思った。
…けどこの寒い中外出るのはなぁ…
十分過ぎるほどに暖房の効いた店内からは、ほんの短時間でも出ることが疎まれた。
アイツが捨ててくれって頼んだんだし、俺には関係ねぇやな。
どうせたいした額は賭けてねぇんだろ?
そう思いながら、もう一度手にした馬券に視線を落としてみた。
その小さなカードのようなものを拾い上げてみる。
表面がツルツルしたその薄い緑色のカードには…
「…3―12…馬券…?」
ふと書かれた日付に視線を落とす。
「…今日のレースのじゃねぇか…」
あのサラリーマン、うっかりゴミと一緒にしちまってたんだな。
もしかしたらこの組み合わせが当たるかもしんねぇってのに。
俺はふと閉じられた扉の外を見た。
次第に明るみが増した外の景色には、分厚いコートやマフラーを身に纏った人達が慌ただしく歩いている。
まだ彼が店を出てからそんなに時間は経っていないし、追い掛けて届けてやろうかと、ほんの少しだけ思った。
…けどこの寒い中外出るのはなぁ…
十分過ぎるほどに暖房の効いた店内からは、ほんの短時間でも出ることが疎まれた。
アイツが捨ててくれって頼んだんだし、俺には関係ねぇやな。
どうせたいした額は賭けてねぇんだろ?
そう思いながら、もう一度手にした馬券に視線を落としてみた。