陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「動くな」

「うっ…!」

気づくといつの間にか、生きているもう一人の男が、自分を盾にした状態で小太郎と向き合っていた。

「動くとこいつの命は無い」

ちくりと喉に痛みが走る。切先が喉に刺さって、ぬるりとした感覚が首を伝っていくのがわかった。

「………」

小太郎は表情1つ変えずに、じっと幸姫を見つめてくる。


助けて…タスケテ。


このままでは本当に死んでしまう。

人はこんなにも簡単に死ねる。


「助けて!小太郎!」



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