陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「幸姫から離れろ」

小太郎の声に、幸姫は慌てて小太郎を止めに入った。

「ちょ、小太郎ストップ!」

が、2人は睨み合ったまま、どちらも刀を引こうとしない。
幸姫はむっとした顔で、思い切り叫んだ。

「こた!おっさんも、ちょっと刀を納めてよ!」

幸姫が叫ぶと、2人は目をぱちくりとさせて、幸姫の方へと視線を移した。

「…こたとは、俺の事か?」

小太郎が目をパチパチとさせながら聞いてくる。

「他に誰がいるのよ」

幸姫は小太郎の持っていた短刀を、鞘に納めさせる。

「ほら、おっさんも早くしまって!」

「貴様、おっさんとは俺の事か!?」

小十郎が睨みつけているのにも気づかず、幸姫はほらほら、と、刀を鞘に、半ば強引に収めさせた。



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