陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「ち、ちょっと!」

幸姫が腕を解こうと抵抗をみせるも、政宗の力が強すぎて、ずるずると引っ張られていく。
嫌がる幸姫と、それを気にもとめない政宗に、通りがかりの女中や家臣たちが、何かをひそひそと話している。


あぁ…ほんとに勘弁してほしい。
こんなとこ、おっさんに見つかったらどうしてくれんのよ。


恥ずかしくて、とにかく顔をうつむけたまま、何とか腕を振りほどこうともがいていると、ふと、政宗の動きが止まった。

「政宗…さん?」

ふと顔を上げると、政宗は何も言わず、側に立てかけてあった弓と矢を渡してきた。

「あ…あの……?」

意味が分からず首を傾げていると、政宗ももう一組の弓と矢を手に取り、また、すたすたと歩き出した。


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