陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「幸姫」

政宗に名前を呼ばれて、幸姫ははっと我に返った。

「こっちにこい」

「え…」

あからさまに嫌そうな顔をする幸姫に、くくっとまた、政宗は笑った。

「いいな、その反応」


…マゾですか?


思わず顔が引きつる幸姫をみて、政宗は楽しそうに笑いながら立ち上がり、幸姫の傍までくる。
すっと目の前で膝をつき、視線の高さを合わせ、幸姫の目をじっと見つめる。

「いいか?今から言うことだけは必ず守れ」

真剣な眼差しの政宗に、幸姫はごくりと唾を飲み込んだ。

「お前は俺の側仕えになった。そうなったからには、俺に断り無く、勝手にどこかへ行くことは許さん。いいな」

「…え?」

政宗の言葉の意味が分からず、思わず聞き返す。

「常に俺の傍にいろ。片時も離れるな」

「は…はぃ……」

思わず政宗の眼力に負け、幸姫は頷いた。


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