陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
暫くして、女中達は満足げに頷いた。

「さぁできた。次はお召し物を決めましょう!」

何がどうなっているのかさっぱりわかっていなかったが、連れていかれた部屋の中をみて絶句した。

「どのお着物がいいかしら。こちら…は少し地味ね。こっち…はお色みが…」

きゃっきゃと楽しげに着物や帯を選ぶ女中達。
幸姫はそれを呆然とみやった。

「一体、何があるっていうのよ」

ポツリと呟いた幸姫の言葉に、訪ねられたかと思った一人の女中が言葉を返した。

「今から家康様が催される茶会に、出席なさるのでしょう?私達、徳川の名に恥じぬよう、しっかりと準備させていただきますわ」

どやがおの女中に、幸姫は耳を疑った。


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