陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
思わず首の後ろを右手で撫でた。

「…まさかっ!?」

河原で感じた痛みが甦る。
信長は楽しそうに笑った。

「どうした?たまたま倒れていたお前を、拾い、介抱してやったのだがな?」


絶対、嘘。
明らかに嘘くさい。



幸姫は怪訝そうに顔をしかめながら答えた。

「…助けてくれなんて、言ってない。それより、ここは何処」

幸姫の言葉に、信長は満足げに頷いた。

「…夜も更けた。明日、また」

そう言うと、信長は踵を返して、部屋を出ていった。
「ちょっと!?」

呆然とする幸姫。
そんな幸姫を残して、側にいた女性も、信長の後を追うようにして部屋を出ていった。






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