陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「あっちょっと伊達の旦那!?」

まだ話しは終わってないのに、と、佐助は頭をかいた。

「…連れ去られたのは幸姫だな?」

幸村が聞くと、佐助は口笛を吹いて頷いた。

「ご名答。あいつ、幸姫様のこと知らないですからね。それに、幸姫様、玲子にそっくりですから」

佐助の言葉に頷き、幸村はぴゅぃっと指笛を吹いた。
すると、どこからともなく、栗毛の馬がかけてきた。

「拐われたのがどっちだったとしても、助けにいかねばならん。行くぞ、佐助!」

言うと、幸村は、馬の脇腹を軽く蹴り、馬を走らせた。

「あ、ちょ幸村様!?」

駆け足で遠ざかっていく幸村を見て、佐助はため息をついた。

「ったく。若も相変わらずだなぁ…」

コキッと首を鳴らす。

「織田の内部に、不穏な動きがあるみたいだってこと、2人とも聞かずに行きやがって…」

そう呟くと、ふっと佐助は、姿を消した。







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