陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
身体中が悲鳴をあげていた。これ以上、動くことはできそうになかった。


主を護ることすらできなかった忍には、お似合いかもしれんな…


真っ暗な闇の中で、小太郎は一人、そう呟いた。

今までのことが、まるで走馬灯のように次々と目の前に浮かび上がってくる。


里を離れて、勝手気ままに過ごしていたこと。

北条氏との出会い。

仕えることになり、戻る場所が再びできた。


あぁ…本当に、色々あった。


気がつけば、いつのまにか体の痛みは消え、ぼぅっと映し出される映像を、懐かしく思いながら見続けていた。





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