陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「北条が思いの外、早く片がついたのでな」

「こたっ!」

今にも殴りかからんばかりの小太郎の腕を、グイッと握る。
わかっている、と、小太郎は幸姫の手を握ったが、怒りがひしひしと伝わってきていた。

「歴史は変わらないんだから」

ボソッと呟く幸姫。
小太郎は何のことかわからなかったようだが、何故か信長は、嬉しそうに笑った。

「だが、歴史は変わりつつある。わかっているのだろう?」

信長の言葉に思わず目を丸くした。


まさか…!?


動揺する幸姫をみて、信長はニヤリと笑った。

「未来を知るものが、自分だけだと思わぬことだ」


…歴史が、変わってしまう。


慶次も小太郎も。きょとんとした顔をしている。

だが。
幸姫は真っ青な顔色になり、信長は楽しそうに笑っていた。




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