陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「まずは此処から出なくちゃ」

小太郎にいうと、小太郎はこくりと頷いた。

濃からもらった、あの簪を使って、小太郎は事も無げに鍵を開けた。

「すごいね…」

「だが、手枷をされてしまっては何もできん」

苦笑いを浮かべる小太郎を見て、幸姫は笑った。

「で、次はどうする、主?」

「あ、主!?」

思わず動揺の声をあげる。
小太郎は小さくククッと笑った。

「言っているだろう。お前は俺の主だ、と」

改めて言われると、少し恥ずかしくなった。

「で?どうする」

小太郎が真面目な表示に戻る。
幸姫の表情は少しだけ硬くなった。





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