陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
馬を西へとひた走らせていると、少し先に、見知った顔が見えた。
馬のスピードをおとしながら、近くまで来たところで声をかけた。

「何かわかったか、小十郎」

声をかけられて、小十郎は小さく頭を下げた。

「…幸姫はどうやら、織田に捕まっているようです」

政宗の眉間に、シワが入った。

「場所は」

短くきくと、小十郎は難しそうな表情を浮かべて答えた。

「本能寺でございます」

小十郎の言葉に、政宗はフンッと鼻をならした。

「向かうべき場所が特定できたな」

そう言うと、政宗は馬をまた走らせた。

「まっていろ、幸姫…!!」






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