陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
朝目覚めて、布団から出ると、見計らったように襖が開き、そこには、濃姫が微笑みながらそこに立っていた。

「お目覚めですか?」

政宗は小さく、ああ、と答えた。

「姫君自らお出ましとは。なにか?」

表情を変えることなくできるだけ淡々とした調子で聞く。
濃姫はにっこり笑って答える。

「本日は茶会ですから。これ、ここに」

手をパンパンと鳴らすと、数人の女中達が、すすっと部屋の中に入り、着物を並べていった。





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