陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「こた!」

二人を振り切って戻ってきて最初に飛び込んできたのは、小太郎が切りつけられている場面だった。
慌てて駆け寄ろうとしたが、信長がにやりと笑いながら、こっちへ近づいてくるため、思わず足が止まる。

「こた!こた!!」

視線は信長を見つめたまま。
でも、必死で呼びかけにこたえてくれることを信じて、小太郎の名前を呼び続けた。

じりじりと近寄ってくる信長。
もう、よけられないところまで来たとき。

信長はためらうことなく、幸姫へと手を伸ばしてきた。


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