陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「また、どこかへ勝手に行くつもりか?」

ふと後ろから声がした。
振り返るとそこには、馬に乗った政宗の姿があった。

「政宗…」

小太郎が居なくなり、精神的にも不安定になっていた私を、ずっと傍で支えてくれた。
今まで通りとはいかなくても、それでも、こうやって前にまた向けるようになったのは彼のおかげだった。

「こい」

政宗に言われて、私は素直に政宗の方へと近寄る。
差し出された手をとり、私は政宗の前に座った。

「はっ!」

政宗は馬のわき腹を軽くけり、馬を走らせた。

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