陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「精が出ますね」

側を通りかかった老婆が声をかけてきた。

「ええ。これから夏野菜の季節ですから」

畑を耕す手を止めて、俺は言葉を返した。

「もう昼げの時間ですか」

聞くと老婆は笑った。

「少し遅いくらいですよ」

「はは、では私も昼にするとしますよ」

彼女を見送りながら、鍬を持って畑を出た。


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