恋の説明書

生身の人間に恋するんだと意気込んだばかりなのに、ゲーム機の電源を押す。


「っ、やっぱりあたしにはゲームしかいない」


ゲームだったら、優しい言葉をかけてくれて

あたしを傷つける人もいない。


自分の容姿を気にして卑屈になることなんてない。

素敵な恋をしていられる。


「嗚呼、今日もロミオ様素敵」


鼻水をすすりながら、ゲームに熱中してるあたしは

外の光景を知るよしもなかったのだ。


「うはー!なにコレ、やばい!!」

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