恋の説明書
「え、ここって」
車が止まった先は…
「そ、おまえん家」
男はあたしの家の駐車場に車をバックして止める。
シートベルトを外してる男に視線を向けるけど、開いた口が塞がらない。
未だシートベルトをつけたままのあたし。
「だから、そのうち分かるって言ったろ」
さらりと言うこの男。
意味が分かりません。
名前も知らぬ、見ず知らずの男とドライブして。
その末、たどり着いた先があたしの家なんて!!
いや、安全にたどり着いたのは良いんだけど…
てか、なんでこの男があたしの家を知ってるの!?
あたしの名前も知っていたし。
いくら頭を悩ませても、この男が誰かは分からずにいた。