あの音をもう1度
♪第三楽章♪恋のレクイエム
好敵手!? 割り込んできた男
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「かなでーー!」
静かな朝の日差しとともに高い声が響いたと思ったらドーンッ!と抱きつかれた。
「し、栞!?」
「奏!奏っ!」
驚く私を置いて栞は離れようとしない。
「奏!おめでとう!!」
やっと顔をあげたと思ったら…栞は涙目になっていた。
「ホームページ見たよ!
優勝、おめでとう!」
「栞・・・。ありがとう。
もう、大丈夫だよ」
栞の笑顔を見たらまた嬉しくなった。
やっと長年立ちふさがっていた壁を超えることができた。
栞や涼太たちのおかげで…
私は少し身長の低い栞の頭を撫でた。