あの音をもう1度
【涼太side】
なんなんだよ!アイツ・・・
俺は1人、中庭にいた。
バルトニア多喜が俺たちの日常に現れて数日。
あの日、楽さんにも殴られたにも関わらず相変わらず現れる。
あんな奴が現れてから、心中穏やかじゃない。
奏に気安く触ろうとするし・・・
「気に入らねぇ・・・」
持っていたジュースのパックを握った。
「やぁ!また会ったね」
軽やかな声が聞こえた。
その人物を見て、眉間にしわが寄る。
最悪だ・・・
今、というかいつも絶対に会いたくない人物が目の前にいる。