あの音をもう1度
「君は奏ちゃんの傍にいるべき人ではない」
コイツ・・・なに言ってんだ?
「そんなの…あんたには関係ないだろ」
「いいや。関係あるさ。
なぜなら…奏ちゃんを支えることができるのは僕だけだから」
言ってることは無茶苦茶。
でも、目は真剣そのもの。
だからといって、俺も引く気はない。
「ふさわしいかふさわしくないか。それは奏が決めることだ。アンタに言われる筋合いはない」
そして俺はその場から立ち去った。
「ガキだな」
そう呟いた多喜は不敵に微笑んでいたことは、俺は知らなかった。