赤い糸は意外な所に・・・
危機せまる
朝餉を終えた涼たちは、その後どうにか大和に着いた。
「へえ、大和ってこんなところなんだな。」
「きっと、春になったら桜が綺麗なんやろね。」
「それじゃ、俺たちはここで別れていいかな?」
「あ、いいですよ。お世話になりました。」
「うん。縁があったらまた会おうね~。」
「わん!」←竜
こうして涼たちは雷次たちと別れた。少し歩くと、二人組の男が聞き込みをしていた。涼はその二人組の顔を見たとたん、顔色を変え、二人を引っ張って近くの茂みに隠れた。涼がその人物に見つかりたくないことを察した朝弥は小声で涼に話しかけた。
「なあ、涼之助はん。あの人たちは誰?」
「・・・あいつ等は、義兄上の弟子の清水夜一(シミズヤイチ)と櫻空助(サクラソラスケ)だ。私と風八の追ってだと思う。私たちが家を出たことを知っているのは姉上だけだから、義兄上に命じられてきたんだと思う。」
「そうなんや・・・でもここにいたら、見つかるのは時間の問題だと思うんやけど。」
「ああ。なんとかこの場をやり過ごさないと・・・。」
「・・・うちがおとりになろか?」
「えっ、朝弥が?」
「うん。うちはあの二人とは初対面やし、通行人のふりしておけば・・・。」
「わかった。じゃあお願いする。風八。」
「うん。」
朝弥はこっそり茂みから出て、二人の前をさりげなく通った。案の定、二人から涼たちのことを尋ねられた。朝弥は上手く芝居をし、その間に二人は茂みを抜け、近くの木に登った。しかし涼が片足を滑らせ、その音夜一と空助の耳に入ってしまった。
「!!」
「へえ、大和ってこんなところなんだな。」
「きっと、春になったら桜が綺麗なんやろね。」
「それじゃ、俺たちはここで別れていいかな?」
「あ、いいですよ。お世話になりました。」
「うん。縁があったらまた会おうね~。」
「わん!」←竜
こうして涼たちは雷次たちと別れた。少し歩くと、二人組の男が聞き込みをしていた。涼はその二人組の顔を見たとたん、顔色を変え、二人を引っ張って近くの茂みに隠れた。涼がその人物に見つかりたくないことを察した朝弥は小声で涼に話しかけた。
「なあ、涼之助はん。あの人たちは誰?」
「・・・あいつ等は、義兄上の弟子の清水夜一(シミズヤイチ)と櫻空助(サクラソラスケ)だ。私と風八の追ってだと思う。私たちが家を出たことを知っているのは姉上だけだから、義兄上に命じられてきたんだと思う。」
「そうなんや・・・でもここにいたら、見つかるのは時間の問題だと思うんやけど。」
「ああ。なんとかこの場をやり過ごさないと・・・。」
「・・・うちがおとりになろか?」
「えっ、朝弥が?」
「うん。うちはあの二人とは初対面やし、通行人のふりしておけば・・・。」
「わかった。じゃあお願いする。風八。」
「うん。」
朝弥はこっそり茂みから出て、二人の前をさりげなく通った。案の定、二人から涼たちのことを尋ねられた。朝弥は上手く芝居をし、その間に二人は茂みを抜け、近くの木に登った。しかし涼が片足を滑らせ、その音夜一と空助の耳に入ってしまった。
「!!」