赤い糸は意外な所に・・・
「う…。あっ、ここは…!」

「気がついたか!」

「あの…。」

「お侍さん、あんた二日も眠っていたんだぞ。…っと、ここは旅籠屋の「美波屋」ちなみに俺は近々五代目になる海吉…」

ポカッ!

「いて!」

「海吉!お侍様に向かってなんて口のききかたなの…!失礼しました。私は海吉の姉、青(セイ)と申します。」

「あ…私は涼之助と申す者。助けていただいてかたじけない…。」

「そんな堅苦しい挨拶はそこまでにして、ほら飯だ!」

「え、でも私は今無一文で…。」

「気にしないでください。困ったときはお互い様です。」

「ありがとうございます。」

「…それにしてもお侍さん…。」

「はい?」
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