飴色蝶 *Ⅰ*
もう、これで終わりにしなきゃ
いけない。

身勝手な私の想いが

彼の重荷になる。

もう、終わり。

「分かった

 ・・・もう、やめる
 
 貴方の事は忘れる

 だから、最後にもう一度だけ
 言ってもいいですか?」

庵は、黙ったまま頷いた。

溢れる涙で、貴方が見えない。

私は最後に、愛の告白をする。

「イオリ、貴方を愛してる」

私は彼に背を向けて

その場所を去った。
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