飴色蝶 *Ⅰ*
「焼いてるよ
私だって嫉妬ぐらいする
私に見せた事の無い顔を
あの子には見せるのね」
そう言って怒る朱利の手を引き
彼女を立たせ庵は、優しく
抱き寄せた。
「アイツとは、お前が思ってる
ような関係じゃない」
「本当?」
「ああ」
二人は見つめあい、口づけを
交わす。
朱莉の手が、庵のシャツの
ボタンに触れる。
「今ここでして、イオリ」
朱莉に覆い被さる庵の開けた
シャツから黒い龍が覗く。
忘れ物を取りに戻って来た紅は
薄明かりの下
二人の関係を目撃してしまう。
二人の関係は、ここから
音を立てて崩れて行く。
私だって嫉妬ぐらいする
私に見せた事の無い顔を
あの子には見せるのね」
そう言って怒る朱利の手を引き
彼女を立たせ庵は、優しく
抱き寄せた。
「アイツとは、お前が思ってる
ような関係じゃない」
「本当?」
「ああ」
二人は見つめあい、口づけを
交わす。
朱莉の手が、庵のシャツの
ボタンに触れる。
「今ここでして、イオリ」
朱莉に覆い被さる庵の開けた
シャツから黒い龍が覗く。
忘れ物を取りに戻って来た紅は
薄明かりの下
二人の関係を目撃してしまう。
二人の関係は、ここから
音を立てて崩れて行く。