飴色蝶 *Ⅰ*
「そう、真剣な眼差しで
 話す先輩は、とても素敵で

 もう、私の想いなど
 届く事は無いと諦めました
 
 だから、もう私は

 彼を好きじゃない」

会長を見つめると、彼は彼女を
見つめていた。

彼女の瞳から涙が流れていく。

「あなた、ごめんなさい
 少し気分が悪いので
 下がらせて頂きます」

そう言って、彼女はこの場所
を離れて、なかなか戻っては
来なかった。

< 114 / 488 >

この作品をシェア

pagetop