飴色蝶 *Ⅰ*
正二の言葉・・・

「シュリが、こうして男を作る
 のは一度や二度の事じゃない
 アイツは、愛を手に入れた
 途端に冷める

 あれも、一種の心の病気
 だろうなぁ

 手に入れた愛は、何の意味も
 持たなくなり、また次の愛を
 探す

 その繰り返し、ずっと続く」

そんな事は無い、朱莉の自分へ
の愛は本物だ。
   
会長の話を、庵は信じようとは
しなかった。

庵は、その足で病院へ向かう。
 
そう、今も病床で眠り続ける

妹に逢う為に・・・

ベッドに眠る彼女は

とても綺麗で

庵は、そっと髪に触れ、優しく
何度も撫でた。

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