飴色蝶 *Ⅰ*
「あんたが、こいつ等の
 兄貴分かい
 ほう、そこらの女よりも
 綺麗な顔してるね
 
 俺と一発どう

 イカせてあげるよ」
    
伊納組の連中は、皆

声を出して嘲笑う。

「テメェー兄貴に向かって」

若衆の肩を押さえる、庵。

「兄貴」

庵は、その男の前に体を
ピッタリと寄せて立ち
   
彼の太ももに手を翳し
耳元で囁く。

「俺は、並みの男じゃ・・・
 イカねえよ」

そして、その男の一物を
左手で強く握り締めた。
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