飴色蝶 *Ⅰ*
私は、彼の刺青に手を伸ばして
龍に触れた。
その手を掴み、振り返った彼は
私の胸のボタンを、一つずつ
外していく。
彼の瞳に、指先に、私は狂う。
そして、私の全てを見つめて
彼は言う。
「綺麗だ」
この時を、ずっとずっと
夢見ていた。
貴方に触れられる、この時を
貴方に抱かれる、この時を
貴方とひとつになれた喜びに
私の心は満たされる。
でも、この言葉だけは
私も言わない。
『貴方を、愛している』
龍に触れた。
その手を掴み、振り返った彼は
私の胸のボタンを、一つずつ
外していく。
彼の瞳に、指先に、私は狂う。
そして、私の全てを見つめて
彼は言う。
「綺麗だ」
この時を、ずっとずっと
夢見ていた。
貴方に触れられる、この時を
貴方に抱かれる、この時を
貴方とひとつになれた喜びに
私の心は満たされる。
でも、この言葉だけは
私も言わない。
『貴方を、愛している』