飴色蝶 *Ⅰ*

鳴らない

鳴らない携帯は、私に
こう言っているような
気がした

『あの日の出来事は全て
 
・・・夢』

庵にとって、私は
その他大勢の女性と
同じなのだ
 
わざわざ彼から
連絡を取る必要も無い。

彼に愛を求めても

しかたがない。

彼の愛は

彼女だけのもの・・
< 186 / 488 >

この作品をシェア

pagetop