飴色蝶 *Ⅰ*
会長に呼び出されて、彼の家へ
訪ね、大切な話に、耳を傾けて
いたはずの庵だったが
心ここに有らずだった。

「イオリ、聞いているのか?」

「親父・・・すみません」

「どうした、最近のお前
 おかしいぞ
 シュリとの生活に疲れて
 いるんだろう
 
 だから、俺は言った
 アイツと別れろと
 今のままのシュリを
 受け入れてやることが
 できないのなら
 今すぐに別れるんだな
 
 アイツは、ずっと変わらない
 シュリの心には闇がある
 その闇は深い」
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