飴色蝶 *Ⅰ*
「そうでしたか、仲本組が
 伊納組と手を組めば
 やっかいなことに
 なりそうですね
 
 伊納組が力をつけたなら
 一番最初に狙いに来るのは
 
 ・・・・・・」

「ここ、高月組だ」
  
運転していた若衆が、庵に
声をかけた。

「兄貴、話の途中にすみません
 後ろから付けてくる車が一台
 どうしましょうか?」

「横に寄せて停めろ」

「兄貴・・・」

道路の脇に車を停めると
後ろの車も同じようにぴったり
と背後に車を停めた。

そして、三人の男が降り立った
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