飴色蝶 *Ⅰ*
噎せ返る血の匂い・・・・・・

私は、正気でいられなくなる。

そんな私の手に

庵の手が触れる・・・

私が、その手を握ると

彼は、強く握り返してくれた。

触れる彼の手の温もりに

私は、涙が溢れた。

朱莉のドレスを赤く染めたのは
会長、正二の血。

そう、朱莉の目の前で、会長は
仲本組の構成員に胸を撃たれた

会長を発砲した後、その男は
その場に残り
逃げる事も抵抗する事も無く
警官に取り押さえられた。
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