飴色蝶 *Ⅰ*
庵は、何も言えない・・・
そんな庵から、私は離れた。
「貴方は何も言ってくれない
私の欲しい言葉を、貴方は
絶対に言ってはくれない
それでもいいと思った
そんな言葉が無くても
貴方が私を求めてくれた事
死ぬほど嬉しかったの
ひとつになれて幸せだった
だけど、隣で眠る貴方を見て
私の心は泣いた
目に見えないものだからこそ
言葉が欲しいの
それは、嘘の言葉でも
良かったのに・・・
イオリ
私は、あなたに愛してるって
言って欲しかった」
庵は、菫を見る事無く
顔を逸らした。
そんな庵から、私は離れた。
「貴方は何も言ってくれない
私の欲しい言葉を、貴方は
絶対に言ってはくれない
それでもいいと思った
そんな言葉が無くても
貴方が私を求めてくれた事
死ぬほど嬉しかったの
ひとつになれて幸せだった
だけど、隣で眠る貴方を見て
私の心は泣いた
目に見えないものだからこそ
言葉が欲しいの
それは、嘘の言葉でも
良かったのに・・・
イオリ
私は、あなたに愛してるって
言って欲しかった」
庵は、菫を見る事無く
顔を逸らした。