飴色蝶 *Ⅰ*
本当のわたしで、いられる・・

「どうしたの、スミレ?」

私の頬を、涙が流れる・・・

こうして、いつもの日常を
送っているけど
 
もう、以前とは違う・・・

庵の事ばかり考えている

私がいるの。

「忘れられない

 イオリ先輩のこと
 
 胸が苦しい」

泣いている私を、更紗は
優しく抱きしめてくれた。
 
「すみれ
 
 無理して忘れる事ないよ」

でも、忘れなきゃいけない。

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