飴色蝶 *Ⅰ*
不安げな表情で

朱莉は、庵を見つめた。

「ああ」

彼の瞳は、未来を見据えていた
  
朱莉は、もう

何も聞くことができずに

ただ、庵を見つめていた。
 
庵は、朱莉に覆いかぶさり
彼女の首筋にキスをした。
  
上着を脱がせ彼の左手が優しく
彼女の右肩に触れる。
  
そして、右腕を通り

右手に辿り着き

指先を絡める。

口づけを交わす二人

朱莉の左手が庵の頬に触れる。
  
解いた右手は、朱莉の細い腰元
から胸へと戻る。
 
庵は、優しく胸元にキスをした

甘い声・・・
 
耳に残り・・・消える。
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