飴色蝶 *Ⅰ*
「って、女にだらしない
 俺のせいか
    
 お前、ずっと俺のこと
 見てたからな」

そう言って、彼が笑ったと
思ったら

すぐに、真剣な表情に変わる。

そして、戸惑う私に

彼は、言ってくれた。

「すみれ、俺はもう
 お前以外、誰もいらない
 誰も抱かない
 
 見せてやるよ、俺の愛を
 おまえに」

「かっこいいね、イオリ
 私、クラクラする」

「何、言ってんの
 馬鹿にしてるだろ」

「してないよ
 もう一回言って」

「絶対、言わねぇ」

だって、朝の光を受けて
そう言い放つ貴方は
最高にかっこいいんだもん。
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