飴色蝶 *Ⅰ*
「スミレ、彼に逢いたいなら
 逢いたいって言えばいいの
   
 ただ、じっと連絡を待って
 いる事は無いよ
   
 それじゃ、スミレが
 疲れちゃうよ
   
 電話してみなよ
 イオリさんに」

「うん、そうだね、そうする
 ありがとう、ユキ」

雪乃の言葉に後押しされて
私は今夜、庵に連絡してみよう
と思った。

私は正直、雪乃には庵と
付き合う事を反対されるもの
だと思っていた。
  
だから、なかなか言えずにいた
  
雪乃は言う・・・
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