飴色蝶 *Ⅰ*
そして、大きく開いた胸元に
キスをした。
       
ドレスのファスナーがゆっくり
と開き、そのまま体のラインに
沿って、ドレスは床に落ちる。

見つめる庵の視線に

私は酔いしれる。
    
そして今度は、私が貴方を
見つめる。

シャツを脱いだ庵の胸に

そっと、触れてみた。
      
程よく、筋肉のついた腕
       
手首から腕節にかけて
青い血の管が浮かび上がる。
    
その冷たい手首に触れ

私はキスをする。

自分とは全く違う、体のライン

彼の腕に抱かれた私は
ものすごく安心する。
   
ぴったりと彼の中に
納まってしまう私。

私は、庵に守られる為
この世に生まれた。
    
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