飴色蝶 *Ⅰ*
「ホソヤは、何かをスミレさん
 に伝えていましたが
 私には、聞き取る事が
 できませんでした
 すみません
   
 でも、遠くから見ていても
 分かる事がひとつ
 それはきっと、ホソヤは
 スミレさんの事を好きなんだ
 と思います
 
 その後、ホソヤは
 何も無かったように
 組へと、戻って行きました」

どうして、細矢が菫の事を
知っているのか?
  
菫も、細矢を知っているのか

・・・・・・

二人の接点が、とても
気になる庵だった。

また、朱莉の店を出た後の菫が
泣いていたのは何故だ・・・

庵の瞳に、菫の姿が映る。
  
彼女は荷物を持ち
夜道を足早に駆けてくる。
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