飴色蝶 *Ⅰ*
料理を続ける幹生に、雪乃は
話しかける。

「ミキちゃん
 まだ作ってるの?」

「今度は、おつまみ」

「ミキちゃんが
 料理出来てよかった」  

「ユキは
 料理できないもんな」

「できないじゃなくて・・・」
 
「しないの・・・だろう?」

そんな二人の会話に、私と庵は
顔を見合わせて笑う。

おつまみを作っている幹生さん
の隣に、今度は私が立ち
腕をまくった。

「何か手伝うよ?」

「じゃあ、砂肝炒めを作るから
 にんにくをみじん切りか
 すりおろしてくれる」

「うん、いいよ」
  
二人は並んで、キッチンに立つ
 
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